ヨーロッパの強豪クラブの戦略!世界中でスカウトが大活躍している
2011年、わずか10歳だった日本の少年、久保建英選手はバルセロナの下部組織の入団テストに合格しました。そして、何度かの移籍を経て、2020年現在ではリーガエスパニョーラで活躍している若手選手の1人となっています。バルセロナ最大の発見といえばリオネル・メッシでしょう。アルゼンチンの地元クラブに所属しながら、成長ホルモンの分泌異常に悩んでいた少年時代のメッシをバルセロナは治療費全額負担という条件付きでスカウトしました。
その後、メッシは史上最高の選手と称されるほどに進化を遂げます。
このように、ヨーロッパの強豪クラブは世界中にスカウトを送り、まだ発見されていない才能と契約を結ぶために奮闘しています。かつて、スカウトの定番といえばブラジルやアルゼンチンといったサッカー大国でした。その後、身体能力の高いアフリカにもスカウトの視線が注がれるようになります。
10代でヨーロッパに渡ったサミュエル・エトオ、ヤヤ・トゥーレなどはスカウトの慧眼を証明する代表例といえるでしょう。特に、かつてアーセナルを指揮していたアーセン・ベンゲル監督は幼い才能の発掘に力を注いでおり、安く獲得した選手を自身の下で覚醒させてきました。
こうしたヨーロッパサッカーのスカウトから、長らくアジア圏の選手は注目されにくい環境に置かれてきました。しかし、90年代後半からメフディ・マハダヴィキア、中田英寿、パク・チソンといった選手たちが次々とヨーロッパで成功を収め、スカウトにとっても無視できない地域となります。
現代では、日本のユースチームや部活までチェックしているヨーロッパのスカウトマンも少なくありません。クラブ同士のスカウト合戦も、ヨーロッパサッカーを盛り上げる要素になっています。